SSブログ

発売になりました [数学的に話す技術・書く技術]

曽布川拓也・山本直人「数学的に話す技術・書く技術」(東洋経済新報社)

印刷版・Kindle版、ともに本日発売になりました。

たくさんの方から「予約したよ」というお言葉をいただいております。ありがとうございます。

これまで少しずつ内容についてお知らせしております。基本的に
数学は好きじゃないんだが、ある程度知らないと困るんだよね
というビジネスパーソンに向けて書いたつもりですが、考えてみたら
将来企業で働くことになるけれど何のために数学なんか必要なんだろう
と思う若者にも向いた本なのかも知れません。

コアになっている第2部では確かに数式も出てきますし、それを一歩ずつ追って読んでいただきたい気持ちもあるのですが、適当に飛ばしながら読んでいただいても雰囲気は分かっていただけるかと思います。

一方で第1部や第3部では、これ、数学の話か?みたいなところもたくさんあって、かなりユニークな本になっていると思います。

もしお読みいただいたらまた感想などお聞かせ下さると幸いです。
数学的に話す技術・書く技術: 文系の人も使える!

数学的に話す技術・書く技術: 文系の人も使える!

  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2021/10/15
  • メディア: 単行本






nice!(0)  コメント(0) 

三品を愛する早大卒業生(校友)諸兄姉へ [数学的に話す技術・書く技術]

どうでもいい話ですが、本部キャンパス西門前の、牛めしとカレーとトンカツを出す某店が好きで、できればあの揚げたてが入ったカツ牛に卵を落としたいわけですが、おじさんには明らかにカロリーオーバーなので、行くのは月に1度と決めております。

ご承知の方も多いかも知れませんが、最近は昼の時間帯しか営業していないため、なかなか訪問できない方もあると思います。

そんな方のために(?)この本を書きました。(←んなアホな)

でも見ていただければ分かりますw


数学的に話す技術・書く技術: 文系の人も使える!

数学的に話す技術・書く技術: 文系の人も使える!

  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2021/10/15
  • メディア: 単行本






nice!(0)  コメント(1) 

高校生も読んでくれるかなぁ。 [数学的に話す技術・書く技術]

自分の昔を思うと、中高生の頃に岩波新書とか読んで、ちょいと背伸びして読んで、なんか一丁前に分かった気がしてたなぁと思う。でもそれってかなり大切で、その頃はろくに理解できていなくても、後から知識が増えたり理解力が上がったりして、自分を大きく作っているというのは分かる。

そう思うと拙著、基本的にビジネスパーソン向きにかいた本なんだけど、考えてみたら高校生が読むのに良いかも。数学なんて何のために必要なんだろうと思っている高校生とか。かなりビジネスネタが前に出てきているから、かえって面白いかも知れない。中身はかなりす~がくす~がくしてるけれど、高校2年ぐらいの教科書に書いてある内容も多いし、高校でやらない内容もちゃんと追えばつながるように書いているし。あとは数学の時間にExcelをバシバシ使うなんていうのはやらないかも。

そうか、高校の「文系数学」のテキストに使えるかもなぁ。昔勤めていたさる高等学校とか。

しかしそれにはちと高いか。


数学的に話す技術・書く技術: 文系の人も使える!

数学的に話す技術・書く技術: 文系の人も使える!

  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2021/10/15
  • メディア: 単行本






nice!(0)  コメント(0) 

「芸術は感性」だと言い切れるのか? [数学的に話す技術・書く技術]

本の宣伝をしたくて色々ネタを小出しにしているのだけれど。
今回書けなかったことも少し出しちゃおうかな。
しかもスペースの関係とかじゃなくて、自分のレベルが低すぎて読者諸兄姉に失礼だから止めた話を。

まず1つは、セザンヌの絵のこと。
10年ほど前、まだ岡山にいる頃。確か国立近代美術館だと思ったのだけれど、セザンヌ展を見に来た。何でそんなのを見たのか忘れちゃったけど、あの頃、セザンヌの静物画の配置など構造について少し勉強したことがあって。

その論理性みたいなことを盛り込みたかったのだけれど、自分がそれをまともに説明できる範囲になくて。本書ではおまけの色物みたいになっちゃった。

本当はもう一つ。これはもっと大きな話。
音楽と数学は似ている
確かにそう思うのだけれど、そしていくつか論文のようなものもあるのだけれど、そのほとんどすべてがくだらないか頓珍漢。ちなみに自由7科のうちの音楽については議論する気はない。一生を掛けて考えて行く話だと思うのだけれど、全然とっかかりがなくて。

本を書き上げたには違いないんだが、まだまだすべきことはたくさんある。

数学的に話す技術・書く技術: 文系の人も使える!

数学的に話す技術・書く技術: 文系の人も使える!

  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2021/10/15
  • メディア: 単行本






nice!(0)  コメント(0) 

パラレルワールド・対数 [数学的に話す技術・書く技術]

対数 Log というのはかなり評判が悪い。

昔、エッセイにも書いておられたし講演でも聴いた話。
あの秋山仁氏は高校のころは劣等生だったという。数学の授業で落ちこぼれて寝ていたら教師に起こされ、何でも良いから質問しろと言われて、そこにある10gって何ですか?と聴いて爆笑を誘ったとか。

まあそれぐらい分からないものなのです。

特にあの記号が良くない。

で、それをどうしたら良いのか。我々の本はビジネスへの応用を題材にしているので違う書き方になっているのですが、言うなればあれはパラレルワールドなのです。

A×B=C  と  a+b=c


当然違う話なのですが、これらは
a=Log A  b=Log B

という関係でつながったパラレルワールドなのです。

パラレルワールドの向こう側に入って見た景色。

実際の世界で見える景色。

その行き来には、よく分からないトンネルを通過する必要がある。

向こう側の世界から景色を見るとわかりやすいかもしれない。

そんな解説をつけてみました。


数学的に話す技術・書く技術: 文系の人も使える!

数学的に話す技術・書く技術: 文系の人も使える!

  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2021/10/15
  • メディア: 単行本






nice!(0)  コメント(0) 

なんだかなぁ。 [教育について]

こんな記事が回ってきたのだけれど、誰がこんなことを言っているのか詳しく知りたい。

広がるオンライン授業 大学から「60単位以下」ルール撤廃求める声
https://www.asahi.com/articles/ASP9Z6VLWP9SUSPT00W.html?fbclid=IwAR0bAkZh4fy5pxBXiRmEcLiSlMHiWAcH6ho6ZmQJPpMRewc70unSSonZRLE

このルールを撤廃したら、多くの大学が放送大学に吸収されることになるんだけどそれでいいのかな。

大学経営で「コスパ」を言い始めたら、講義はほぼすべてオンライン、何なら他大学から買ってくれば良いことになる。それなら教室もキャンパスも要らない。何なら教員も要らない。放送大学の出しているコンテンツは標準的だし良く練られているからあれを買ってくれば良いのでは?

こういう風に言うと、実験系とかそうは行かないから何だのかんだの、と言ってくる輩が必ず出てくるけれど、私立大学の大半は「文系」学部なわけで、卒論なしでも卒業できる学部・学科はたくさんあるわけだから、方向としてはこういう風に向く。

これは決して良いことだとは思えない。

ちなみに。

あんたは早稲田だから安泰でしょ、とか言う人も出てくるだろう。そんなことはどうでも良いのだが、実はこの件で逆に攻めようとしたことはある。

世間は昨年のコロナ禍以降こういうオンライン授業を積極的にやり始めたけれど、我が方は同僚氏がすでに2008年に完全フルオンデマンド授業を始めていて、それが現在まで続いている。

「数学基礎プラスα=単なるリメディアル教育ではないプラスαを」

というシリーズ。日本中で数学のリメディアルは必要とされている。どうせオンラインだから売りに出したらどうか?という提案をしたのはもう5年も前。

別に攻め取ってやろうなんて思っていなくて、日本中苦労しているだろうから、使ってもらって、先生方は自身の専門の研究に時間を割いて欲しいなと。

提案があまりに斬新すぎたせいか、我が国お得意の「できない理由」がずらり並んで、面倒臭くなって引っ込めたんだけど。

でも上限みたいなのが決められているからこそこういう提案もあり得るわけで、そうでないと本来の目的であった「先生方には研究の時間を」の話にならないので本末転倒。

ちなみに我が方は老舗なので、お上のお達し通り、オンラインオンリーではなくて、対面指導の場をちゃんと用意している。昨年から全国でやっているフルオンライン授業は大半がそれを満たしていないはずで、このところは緊急事態だから良いとしても、我々が10年以上守ってきたお達しは反古になるのかな。

そんな当方なのではっきり書き残しておく。

オンライン授業の上限撤廃には強く反対する。

nice!(0)  コメント(0) 

数学?意味わかんない~ [数学的に話す技術・書く技術]

3年半かかった執筆活動が終わって、校正段階では色々苦労したのだけれど、全部終わって、こうやって少しずつネタを小出しにしながら紹介記事を書いている。

そんな中で、結局、世間の人たちにとっての数学は何が問題なのかが改めて見えてくる気がしてきた。それは
そもそも数学は意味が分からない
ということなんだろうと思う。

式が書いてあっても意味がわからない
計算をしろと言われても何をやっているのか意味がわからない
業界用語みたいなのがたくさん出てきてもその意味がわからない

計算をしなくてはならない意味がわからない
証明をしなくてはいけない意味がわからない
数学を勉強しなくてはならない意味がわからない

ずっと前からの自説。
小学校1年から高校3年までの算数・数学。授業をするのが一番簡単なのは、高3の理系進学クラスだ。
世間一般の人は首をかしげるのだが、間違えてはいけない。「問題を解くのが」ではない。「授業をするのが」である。

テキトーなテキストを決め、「解法の要点」みたいなページを指し、さあ問題を解け、黒板に書けと言い、問題集の後ろについている解答と適当に答え合わせをすればとりあえず何とかなるのである。

その点難しいのが小学校。学年が下がれば下がるほど授業は難しい。

中学ぐらいで、また高校ぐらいで、生徒たちの状況を見ずにそういう授業をしているところがあるのではないか。特に1年生の授業が(教師の意図ではないにせよ)そうなっているのではないか。そうして数学嫌いを生み出しているのではないか。

我々の本は、そうやって途中で意味が分からなくなった人に、なんとかその意味を考えてもらおう、コンピュータに仕事をさせられる人になってもらおう、というのがかなり大きなウェイトを占めている。



数学的に話す技術・書く技術: 文系の人も使える!

数学的に話す技術・書く技術: 文系の人も使える!

  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2021/10/15
  • メディア: 単行本






nice!(0)  コメント(0) 

確立しない確率 [数学的に話す技術・書く技術]

「確率に関連する研究をしてる」とかいうと必ず返ってくるのが
順列・組み合わせですか?
という話である。

順列・組み合わせと確率というのは本質的には待ったく関係ないと言ったら叱られるかもしれないが、学問的にはかなり遠い話だと言うべきだろうと思っている。

順列ってのは、順番の列。組み合わせというのは組み合わせだが、一つの組の中では順序をつけない。それだけのことである。ここまでの議論の中に確率の話は全く出てこない

にもかかわらず、なぜそんなことになってしまうのか。それは確率の計算をするときに、起きることがらの個数を数えるために、順列・組み合わせの数を数えることが多いからである。

結局ここで問題となるのは
計算結果第一主義
である。中学高校の数学において、確率の計算をさせる問題がたくさん出てくる。凝った問題を作ろうとすればそこに順列・組み合わせの個数を数える必要性が出てくるのである。

そしてそこには、そもそも確率とは?という視点が欠けてしまうことが多い。いや教科書をちゃんと見るとそれなりの説明がなされているのだが、そんなのはすっ飛ばして、解き方は?とやってしまう。そこでおかしな取り違えが起きてしまうのである。

そのためか、例えば「降水確率70%」などという表現も、なんとなく数値が大きいから・小さいからで物事を判断しがちである(まあ大体そんなもので世の中は進んでいけるのだが)。

「確率」と書こうとするとよく「確立」という誤変換が起きる。そのまま出回っている文章も多い。だが文字の話だけではなくて、そもそも「確率の意味が確立しているのか?」と問うてみたい。

その辺も詳しく書かせてもらった。



数学的に話す技術・書く技術: 文系の人も使える!

数学的に話す技術・書く技術: 文系の人も使える!

  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2021/10/15
  • メディア: 単行本






nice!(0)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。