聞く力・再考 [教育について]
早大に赴任して1ヶ月あまり。
身の回りの種々のことに忙殺されながら新しい内容の講義を2つ出しているとなかなかブログ更新まで至らないのだが、過疎ったままはみっともないので近況報告を兼ねて。
早大といえば「学の独立」「進取の精神」といったあたりがその基本精神だろうか。
慶應義塾に長く学んだ者として、福澤諭吉の「独立自尊」の概念などについては語れるつもりをしているが、早大の教員としてはこれらの概念を語れなくてはならないし、それに則っての教育をしなくてはならない。
昨秋、早大からの嘱任が内定してからずっと早稲田の歴史・大隈侯の人柄などについて勉強してきた。
そして4月から講義に出ている。確かに早大生は優秀だなと思うところも多いのだが、1つ大いに不満なことがある。それは
彼らは優秀であるとはいえ、高校までに受けてきた教育がほかの大学生と大きく違うとは言えない。解ける問題の程度は違っても、むしろ本質的にはあまり変わらないのではないかと思う。
受講学生は新入生から卒業間近の者、さらには科目等履修生の年配の学生まであるので一概に言えないが、講義をボーッと見ているだけの学生が多いのである。こちらから指示をして作業をしろというと一生懸命やるのだが、話しているときはボーッと見ているだけの学生が多い。
講義を聴くとは、単に聞くだけでなく、そこで話者との内面的な対話がなくてはならない。そのレベルは容易なものばかりではないはずで、その場で完全にわかるということはありえないのだから、聞いた内容・考えたことをメモすること・・・ノートテイクが出来なくてはならない。
ところが肝心な話をしてもこちらをじーっと見ているだけの学生が多数である。
仕方がないので「今のこれはノートに書くべきところだ」と指示してやらなくてはならない。
これはまさに「進取の精神」に悖る状況である。
早稲田1年目に言う資格はないという人があるかもしれないが(笑)、これや由々しき事態である。
そこで、あの (× くそムカつくアイツら ○ それにしても立派な奴らだと改めて感じている彼ら)の本の第1章を思い出す。
「進取の精神」の大事な1つの部分は,聞く力を持てということである。早大生にもこの本を薦めよう。
ちなみにこの本についての書評?はこちら。
身の回りの種々のことに忙殺されながら新しい内容の講義を2つ出しているとなかなかブログ更新まで至らないのだが、過疎ったままはみっともないので近況報告を兼ねて。
早大といえば「学の独立」「進取の精神」といったあたりがその基本精神だろうか。
慶應義塾に長く学んだ者として、福澤諭吉の「独立自尊」の概念などについては語れるつもりをしているが、早大の教員としてはこれらの概念を語れなくてはならないし、それに則っての教育をしなくてはならない。
昨秋、早大からの嘱任が内定してからずっと早稲田の歴史・大隈侯の人柄などについて勉強してきた。
そして4月から講義に出ている。確かに早大生は優秀だなと思うところも多いのだが、1つ大いに不満なことがある。それは
講義を受ける姿勢である。
彼らは優秀であるとはいえ、高校までに受けてきた教育がほかの大学生と大きく違うとは言えない。解ける問題の程度は違っても、むしろ本質的にはあまり変わらないのではないかと思う。
受講学生は新入生から卒業間近の者、さらには科目等履修生の年配の学生まであるので一概に言えないが、講義をボーッと見ているだけの学生が多いのである。こちらから指示をして作業をしろというと一生懸命やるのだが、話しているときはボーッと見ているだけの学生が多い。
講義を聴くとは、単に聞くだけでなく、そこで話者との内面的な対話がなくてはならない。そのレベルは容易なものばかりではないはずで、その場で完全にわかるということはありえないのだから、聞いた内容・考えたことをメモすること・・・ノートテイクが出来なくてはならない。
ところが肝心な話をしてもこちらをじーっと見ているだけの学生が多数である。
仕方がないので「今のこれはノートに書くべきところだ」と指示してやらなくてはならない。
これはまさに「進取の精神」に悖る状況である。
自ら能動的に、情報を取りに行き、積極的に対話して自分のものと対比することこそが進取の精神である。
早稲田1年目に言う資格はないという人があるかもしれないが(笑)、これや由々しき事態である。
そこで、あの (× くそムカつくアイツら ○ それにしても立派な奴らだと改めて感じている彼ら)の本の第1章を思い出す。
大学生のためのリサーチリテラシー入門: 研究のための8つの力
- 作者: 山田 剛史・林 創
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
- 発売日: 2011/05/30
- メディア: 単行本
「進取の精神」の大事な1つの部分は,聞く力を持てということである。早大生にもこの本を薦めよう。
ちなみにこの本についての書評?はこちら。
2014-05-09 15:31
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