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黒のリクルートスーツがなぜいけないか [社会について]

新しい記事を書く根性がなくて、TwitterやFacebookにちょこちょこっと書いておしまいにしている。どうも身構えてしまう傾向が最近強くて困るのだが、SNSだとすぐに埋もれてしまうので、今日は消えないように書いておこうと思う。

3月1日から今年度の大学生の就職活動が始まっている。キャンパスでは合同会社説明会が行われており、連日多くの学生が来ている。

我が社はまあ高名な大学であるのは間違いない。そしてそのブランドを信じて企業が従業員を採用しようとする現状について、悪く言う資格もないし、その辺りについてここで論じる気もない。

で、そのブランド維持のために?会社説明会の入り口では学生証チェックを行っている。それについてもなんともいえない気持ちだが、そういうことをしている大学もたくさんあるだろうし、それ自体はさておく。

問題は次だ。これは我が社の話かどうかは不明なネット情報である。紺のスーツで来た就職希望者に、受付を務める学生(?)が、「黒のスーツでない」という理由で入場を拒んだという話。なんでも「説明に来てくれた企業の人に失礼だ」だそうだ。これを聞いてとても暗い気持ちになってしまった。

この件の問題点について、いくつかにわけて述べよう。

1) そもそも西洋で発達したスーツ姿において、昼間の活動で黒のスーツは着ない。着ることがあるとすれば葬儀の時だけだ。つまり喪服である。こういう姿についての一つの模範である、英国皇太子が黒のスーツを着ているのを見たことがあるだろうか。基本は濃紺またはグレーである。略礼装のさらに簡略版としての黒スーツはあり得る。しかしそれはパーティでのことかと。ついでに言うと、日本の結婚式でよく見かける「黒スーツ白タイ」は不気味に見えるらしい。昼間(正確には午前中)の礼装はモーニングコート。縞々ズボンに銀タイが正式。それに似せた簡略版ならば、黒スーツ銀タイだろう。

2) ここは日本だ、などという愚か者の意見は聞かない。そんなヤツは我が社のブランドを当てにして説明会に来るような大手企業(おそらく海外にも何らかの意味で展開しているであろう)の仕事は務まらない。

3) 日本中どこへ行っても、「リクルートスーツは黒」と売り場で書いてある。しかしこれは単なる「トレンド」「みんながやってるから」である。ここでいう「みんな」は「日本で就職活動をしている、右も左もわからない大学生」である。自ら情報をきちんと集めよ。

4) 「そんなことを言っても会社の人がどう思うかわからない」という人もいるだろう。「リクルートスーツは黒だろ」「お前何で黒じゃねぇんだ」とかいうヤツがリクルーターをしている会社には未来はないからそれで良いと思う。なぜならそのリクルーターがなぜ「黒」と思っているかの理由が上に述べたとおり「ドメドメ」で「自ら考えない」無知だからだ。そんなヤツに未来を切り開くための採用活動でフロントを務めさせるような会社は、先が長くない。

5) 「黒が一着あれば冠婚葬祭全部行ける」上記の通り気をつけることもあるが、まあそれはその通り。しかし別に濃紺で相手に失礼なことはない。葬式に濃紺で黒タイで問題ない。結婚式にも濃紺に明るい柄のネクタイ、ポケットチーフぐらい差せば問題ない。

6) 「年寄りはうぜえ、黙ってろ」って言ってもいいけれど、役員面接に出てくるのは大抵年寄りだよね。そこで「君はなぜ黒じゃなくて紺を着ているのか?」と聞かれたらラッキーだよ。「グループ面接では司会役を買って出て目立て」とか言うんだろ。もしそれで目立ったのならちょうど良いじゃん。逆に「みんなと一緒じゃないこと」にネガティブ評価を下すような年寄りが牛耳ってるような会社ならその会社の未来はない。老害が蔓延しててすぐに居心地が悪くなるから、不採用になったとしてもラッキーだと言って良いだろう。

7) おまけ。「おっさん、おめえは自分じゃ黒のスーツを着ないのか?」いいえ、着ます。ただし柄物。おっさんは柄物。それでも昼間は少々考えちゃうけど。普通無地の黒は着ない。でももっている。通夜・葬式用。もしくは昼の礼服・モーニングコートの簡略版であるディレクターズスーツ、さらに簡略&周りに合わせるコンサート衣裳に。ただし白タイはもう締めない。銀タイ。

就職活動には必勝法も公式も正解もない。それでみんな疑心暗鬼になって目立たないようにしようとするのかもしれないけれど、世間で言われている「一流企業」に入ったところで3割は3年で辞めちゃうわけだし、まさかあそこが?という会社がつぶれている世の中。人生の門出で周りの様子見をしてちゃいけないとおもう。

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